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産業廃棄物の処理に必要な許可の種類・適切な処理方法

  • 株式会社エコスト
  • 4月25日
  • 読了時間: 20分

更新日:9月8日


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1.産業廃棄物とは?基本的な理解を深めよう


1.1 産業廃棄物の定義

産業廃棄物とは、事業活動に伴って排出される廃棄物を指します。具体的には、製造業や建設業などの業種で発生するゴミや不要な物品、原材料の残骸、または処理が必要なものが該当します。家庭から出る一般的なゴミとは異なり、産業廃棄物は業務によって特定の方法で取り扱う必要があります。


産業廃棄物の分類は非常に幅広く、種類や特性によって処理方法や管理方法が異なります。これらの廃棄物には、有害性があるものや、リサイクルが可能なものも多くあります。


よくある産業廃棄物の例

産業廃棄物の具体的な例を挙げてみましょう。

  1. 製造業の廃棄物

    • 金属の切削屑化学薬品の廃液など。これらは有害物質を含んでいる場合が多く、適切な処理が必要です。

  2. 建設業の廃棄物

    • コンクリートの残渣木材の切れ端、さらにはアスファルトの破片など。これらはリサイクルが可能な場合が多いです。

  3. 農業や食品産業の廃棄物

    • 野菜くず食品の残余物など。リサイクルや再利用が進められています。


産業廃棄物は、排出される業種によって形態や性質が異なりますが、共通して環境や人々の健康に対する影響を避けるために、厳格な管理が必要です。


1.2 産業廃棄物の分類とその重要性

産業廃棄物は、その特性や処理方法に応じていくつかの種類に分類されます。この分類をしっかり理解しておくことは、適切な処理と環境保護に欠かせません。日本では、産業廃棄物の分類は法律で定められており、その管理が厳格に求められています。


産業廃棄物の主な分類

  1. 一般廃棄物

    • 一般的に危険性が少ないとされる廃棄物で、リサイクルや再利用が可能な場合が多いです。例えば、木材の端材ビニール袋などが含まれます。

  2. 特別管理産業廃棄物

    • 危険性が高く、適切に取り扱わなければ環境や人の健康に悪影響を及ぼす恐れがある廃棄物です。例えば、アスベストを含む廃棄物有害化学物質を含む廃液などがあります。このタイプの廃棄物は、処理方法や運搬方法に厳格な基準が設けられています。


廃棄物の分類が重要な理由

  1. 適切な処理が求められる 

    廃棄物の種類によって、適切な処理方法が異なります。例えば、一般的な廃棄物であればリサイクルが進められますが、特別管理産業廃棄物は、専用の処理施設で処理する必要があります。

  2. 環境保護のため 

    特別管理産業廃棄物は、誤った処理を行うと土壌や水質、さらには大気に有害物質を放出し、重大な環境汚染を引き起こす可能性があります。これにより、地域住民や動植物の健康に被害を与えるリスクもあります。

  3. 法的義務としての管理 

    産業廃棄物の処理には、法律で定められた基準に従う義務があります。これに違反すると、罰則が科されることがあります。したがって、事業者は廃棄物の種類を正確に把握し、適切な処理を行うことが求められます。


2.産業廃棄物の許可とは?


2.1 産業廃棄物許可が必要な理由とその重要性

産業廃棄物の処理は、環境保護や公衆衛生の観点から非常に重要です。適切な処理を行わなければ、環境汚染や健康被害が引き起こされる可能性があるため、産業廃棄物の処理を行うには許可が必要です。ここでは、なぜ産業廃棄物に許可が求められるのか、その重要性について詳しく解説します。


産業廃棄物許可が必要な理由

  1. 環境保護のため 

    産業廃棄物には、有害物質や化学物質を含むものも多く、それらが適切に処理されずに放置されると、土壌や水質、大気に有害物質が流出し、環境汚染を引き起こします。環境保護のため、許可を受けた専門業者のみが適切に廃棄物を処理できるように規制されています

  2. 人々の健康を守るため 

    産業廃棄物の中には、有害物質を含んでいたり、感染症を引き起こす可能性があるものもあります。これらが不適切に処理されると、地域住民や作業員、さらには周囲の動植物にも健康被害を与える危険性があります。したがって、許可を持つ業者がその処理を行うことが求められます

  3. 法的な義務を守るため 

    産業廃棄物の収集・運搬・処理には、法律で定められた基準を守る必要があります。もし、許可なしで廃棄物を処理すると、罰則が科されることになります。これを防ぐため、許可を取得し、法令に従って廃棄物を処理することが義務付けられています。


2.2 産業廃棄物許可の種類と特徴

産業廃棄物を適切に処理するためには、さまざまな種類の許可が存在し、それぞれに異なる要件や特徴があります。事業者は自社の廃棄物の種類や処理方法に応じて、適切な許可を取得する必要があります。


主な産業廃棄物許可の種類

  1. 収集運搬許可 産業廃棄物を収集して運搬するために必要な許可です。この許可を持つ業者は、廃棄物の運搬や収集を行うことができます。 

    特徴:

    • 廃棄物を指定された場所から、適切な処理施設まで運ぶことができる

    • 収集運搬の際には、安全で適切な方法で行わなければならない

    • 一般的に、収集運搬許可は一度取得すれば有効期限があり、更新が必要となる

  2. 中間処理許可 中間処理とは、廃棄物を最終的な処分に至る前に行う処理のことです。例えば、リサイクルや焼却、分別などが中間処理に該当します。 

    特徴:

    • 廃棄物を処理施設内で分別したり、リサイクルする

    • 高度な設備や技術が必要となるため、許可を取得するためには厳しい審査が行われる

    • 環境への影響を最小限に抑え、効率的な処理を行うための基準が設けられている

  3. 最終処分許可 最終処分許可を持つ業者は、廃棄物を最終的に埋立地や焼却施設などに処分することができます。 

    特徴:

    • 最終処分場に廃棄物を送る役割を担う

    • 廃棄物が環境に与える影響を最小限にするため、厳密な管理が必要

    • 最終処分場の選定や運営には、法的な基準や環境保護のための条件が厳しく定められている


2.3 許可を取得するための手順

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産業廃棄物の処理には、適切な許可を取得することが必須です。許可を取得するためには、一定の手続きや基準を満たす必要があります。ここでは、産業廃棄物の許可を取得するための具体的な手順を解説します。


許可取得の基本的な流れ

  1. 必要書類の準備 

    産業廃棄物の処理許可を取得するためには、必要な書類を準備することが最初のステップです。具体的な書類は許可の種類によって異なりますが、一般的には以下のような書類が求められます。

    • 事業計画書:廃棄物を収集、運搬、処理するための計画を記載した書類

    • 施設や設備の情報:処理を行う施設や設備についての詳細情報(立地や設計図など)

    • スタッフの資格証明:廃棄物処理に従事するスタッフが適切な資格を持っていることを証明する書類

    • 法令遵守の確認書類:過去に法令違反がないことを証明する書類や保証書

  2. 申請書類の提出 

    必要書類を準備したら、管轄する都道府県や自治体に申請書類を提出します。申請書類には、申請する許可の種類を明記し、廃棄物をどのように取り扱うかについて詳細に記載します。

  3. 審査・現地調査 

    提出された書類が受理されると、審査や現地調査が行われることがあります。審査では、事業計画が法令に準拠しているか、提出された施設や設備が適切か、さらにスタッフの技術や能力が十分であるかが確認されます。

  4. 許可の交付 

    審査や現地調査が問題なく通過すれば、許可が交付されます。許可証が交付されると、正式に産業廃棄物の収集、運搬、処理ができるようになります。ただし、許可証には有効期限があり、更新が必要となる場合もあるため、更新手続きが定期的に行われることを忘れないようにしましょう。


3.各種産業廃棄物許可の詳細解説


3.1 収集運搬許可

産業廃棄物の収集運搬許可は、廃棄物を適切に収集し、処理施設へ運搬するために必要な許可です。


収集運搬許可の特徴

  1. 収集運搬を行うための基本的な許可 収集運搬許可は、産業廃棄物の収集から運搬までを行う業者に必要な許可です。この許可を取得することで、事業者は廃棄物を適切な処理施設へ安全に運ぶことが可能となります。

  2. 適切な運搬車両の準備 収集運搬許可を得るためには、運搬に使用する車両が適切であることが求められます。運搬車両には、廃棄物が漏れないように密閉できる構造や、運搬中の転倒や散乱を防ぐ設備が必要です。

  3. 運搬経路や時間帯の管理 廃棄物の運搬は、周囲の住民や環境に配慮した方法で行う必要があります。特に、運搬する経路や時間帯が適切でない場合、周囲に不快な影響を与える可能性があります。


収集運搬許可の取得手順

  1. 必要書類の準備 収集運搬許可を申請するには、まず必要な書類を準備します。これには、事業計画書施設や車両の情報が含まれます。

  2. 申請の提出 必要書類を整えたら、管轄する自治体や環境部門に申請書を提出します。申請書には、どのような廃棄物を収集運搬するか、運搬方法や運搬経路について詳細に記載することが求められます。

  3. 審査・現地調査 申請書類が提出されると、自治体が審査を行い、必要に応じて現地調査が実施されます。運搬車両や施設が適切に整備されているか、運搬経路が安全かなどが確認されます。

  4. 許可証の交付 審査と調査が問題なく終了すると、収集運搬許可証が交付されます。これにより、正式に産業廃棄物の収集・運搬を行うことができるようになります。


3.2 中間処理許可

中間処理許可は、産業廃棄物を最終処分に至る前に、リサイクルや焼却、分別などの処理を行うために必要な許可です。


中間処理許可の特徴

  1. 処理方法に応じた許可 中間処理許可は、処理方法に応じてさまざまな要件があります。代表的な処理方法としては、リサイクル(再資源化)焼却破砕分別などがあり、それぞれに特定の許可が必要です。

  2. 環境に与える影響を最小限に抑える 中間処理には、廃棄物を物理的または化学的に変化させる手段が取られます。これにより、最終処分場への負担を減らすことができ、環境への影響を最小限に抑えることが可能です。

  3. 法的規制が厳しい 中間処理を行うためには、適切な設備と処理方法が法令に基づいていることが求められます。また、処理を行う施設は、定期的な点検や監査が行われ、法律に従った運営が必要です。


中間処理許可取得の手順

  1. 必要書類の準備 中間処理許可を申請するためには、施設や設備、処理方法に関する詳細な情報を準備します。これには、事業計画書処理方法に関する具体的なデータ施設の設計図や運営マニュアルが含まれます。

  2. 申請の提出 申請書類を整えたら、管轄の自治体や環境部門に申請書を提出します。申請書には、処理対象となる廃棄物の種類や処理方法、施設の運営計画を詳細に記載します。

  3. 審査・現地調査 申請後、審査と現地調査が行われます。審査では、処理方法が適切であるか、施設や設備が環境に配慮して設計されているか、スタッフが適切な資格を有しているかなどが確認されます。

  4. 許可証の交付 審査や調査が問題なく通過すると、中間処理許可証が交付されます。これにより、正式に廃棄物の処理を行うことができるようになります。


3.3 最終処分許可

最終処分許可は、産業廃棄物を最終的に埋立地や焼却施設で処分するために必要な許可です。


最終処分許可の特徴

  1. 最終処分の目的 最終処分は、廃棄物がリサイクルや再利用できない場合、廃棄物を安全に処分するために行われます。最終処分の方法には、主に埋立処分焼却処分があります。

  2. 埋立処分 埋立処分は、廃棄物を適切に埋め立てる方法です。この方法では、廃棄物を埋立地に埋めて処分するのですが、環境汚染を防ぐために厳格な基準が設けられています。埋立地は、地下水や土壌に影響を与えないよう、特別に設計された防水シートや密閉設備が必要です。

  3. 焼却処分 焼却処分は、廃棄物を高温で焼却して処分する方法です。焼却することで、廃棄物を小さくし、最終的に無害化することができますが、排出されるガスや煙に有害物質が含まれている可能性があるため、排煙処理が必要です。


最終処分許可取得の手順

  1. 必要書類の準備 最終処分許可を取得するためには、施設や処理方法に関する詳細な計画書を準備する必要があります。これには、処分方法の選定施設の設計図、設備の詳細環境影響評価などが含まれます。

  2. 申請の提出 申請書類を整えたら、管轄する自治体や環境部門に申請書を提出します。申請書には、処分施設の所在地や設計計画、運営方法などが詳細に記載されます。

  3. 審査・現地調査 申請後、審査と現地調査が行われます。審査では、施設が法令に基づいて設計されているか、処理方法が環境に配慮されているかなどが確認されます。また、現地調査では、施設の立地条件や周囲の環境もチェックされます。

  4. 許可証の交付 審査や調査が問題なく終了すると、最終処分許可証が交付されます。これにより、正式に廃棄物の最終処分を行うことができます。許可が交付された後も、定期的な監査や報告義務が課されることがあるため、遵守し続けることが求められます。


4.産業廃棄物の適正管理とは?


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4.1 廃棄物管理の法的義務

産業廃棄物を適正に管理することは、企業や事業者にとって法的義務であり、環境保護や公衆衛生の観点からも非常に重要です。廃棄物管理の法的義務を果たさない場合、罰則や行政指導が下されることもあるため、適切な管理を行うことが求められます。


廃棄物管理における主な法的義務

  1. 廃棄物処理法に基づく義務 日本では、廃棄物処理法に基づき、事業者には廃棄物の適切な処理が義務付けられています。この法律では、産業廃棄物の収集、運搬、処理、最終処分に関して詳細な基準が設けられています。

  2. 廃棄物の記録と報告義務 廃棄物を処理する事業者には、廃棄物の運搬や処理に関する記録を適切に保管し、必要に応じて自治体に報告する義務があります。特に、産業廃棄物の流れを追跡できるようにし、トレーサビリティを確保することが求められます。

  3. 特別管理産業廃棄物の管理 有害な物質を含む廃棄物(特別管理産業廃棄物)には、特別な管理が求められます。これには、危険物や有害化学物質が含まれており、法令で定められた厳格な規制に従う必要があります。特別管理産業廃棄物は、運搬時に必要な許可処理方法に関する厳しい基準が設けられています。

  4. 廃棄物のリサイクル義務 産業廃棄物の中には、再利用可能な資源が多く含まれています。そのため、事業者は可能な限り廃棄物のリサイクル再利用を行う義務があります。これにより、廃棄物が埋立地に廃棄される量を減らし、資源を有効活用することができます。


4.2 許可取得後の適正管理の重要性

産業廃棄物の処理許可を取得した後も、許可を得た業者には適正な管理を継続的に行う義務があります。


許可取得後に行うべき適正管理

  1. 定期的な施設の点検・監査 許可を得た施設では、定期的な点検や監査が必要です。これには、施設内の設備が正常に稼働しているか、廃棄物が適切に処理されているかを確認することが含まれます。

    • 例えば、焼却施設では、焼却炉の性能排煙の処理装置が正しく機能しているかを定期的に確認する必要があります。

    • 収集運搬車両も、定期的な点検が必要です。廃棄物が漏れないように密閉されているか、車両の整備がされているかなどをチェックします。


  2. 適切な廃棄物の記録と管理 廃棄物を適切に処理した証明として、廃棄物の管理記録を保持することが義務付けられています。これには、廃棄物の発生源、処理方法、運搬経路などを詳細に記録し、必要に応じて報告することが含まれます。

    • 廃棄物管理の記録には、収集・運搬に関する情報や、最終処分までの流れを追跡できるデータが含まれます。

    • 有害廃棄物については、より厳密な管理が求められ、特別管理産業廃棄物として処理の流れを細かく追跡しなければなりません。


  3. 法令遵守の継続的確認 産業廃棄物の処理に関する法律や規制は、定期的に改正されることがあります。そのため、許可を取得した事業者は、常に最新の法令に準拠した管理を行う必要があります。

    • 廃棄物処理法やリサイクル促進法などの法令が変更された場合、速やかにその内容を確認し、施設運営や廃棄物管理に反映させなければなりません。

    • 新たに廃棄物の分類基準が変わった場合処理方法に関する基準が改定された場合、速やかに対応することが求められます。


4.3 廃棄物管理におけるよくある失敗とその対策

よくある失敗例とその原因

・廃棄物の不適切な分別 

産業廃棄物を適切に分別しないことは、最も一般的な失敗のひとつです。特に、リサイクル可能な廃棄物有害物質を含む廃棄物を適切に分けずに処理してしまうと、後々問題が発生します。 

原因

  • 廃棄物の種類や処理方法に関する知識不足

  • 廃棄物管理システムの不備

  • 従業員教育の不足

対策

  • 廃棄物管理のための分別ガイドラインを作成し、従業員に徹底的に教育を行う

  • 自動分別機器を導入し、分別ミスを減らす

  • 廃棄物がどのように扱われるかをマニュアル化しすべての従業員が同じ基準で処理できるようにする


  • 運搬時の漏れや散乱 

収集運搬中に廃棄物が漏れたり散乱したりすることもよくある失敗です。このような問題は、運搬車両が不適切に管理されている場合や、積み込みが不十分な場合に発生します。 

原因

  • 運搬車両が密閉されていない

  • 不適切な積載方法

  • 車両の定期的な点検・メンテナンス不足

対策

  • 運搬車両を密閉できる設備にし、適切に廃棄物を運搬する

  • 運搬車両は定期的に点検・メンテナンスし、車両の状態を保つ

  • 積み込み時には、散乱防止ネット防水シートを使用して、廃棄物が漏れないようにする


  • 許可更新の忘れ 

産業廃棄物の処理許可は期限があり、期限が切れると許可なしで廃棄物を取り扱うことができなくなるため、事業運営に大きな影響を与えることになります。許可更新を怠った場合、事業者は法的な罰則を受ける可能性があります。 


原因

  • 許可更新の期限を管理していない

  • 事務手続きが煩雑で更新を忘れがち

  • 更新に必要な書類が整っていない

対策

  • 許可更新の期限をカレンダーやシステムで管理し、早めに対応する

  • 更新手続きに必要な書類をあらかじめ準備しておき、期限前に確認する

  • 定期的に管理体制を見直し、更新漏れがないようにチェック体制を強化する


5.産業廃棄物の処理における注意点


5.1 廃棄物処理の頻出トラブル

よくあるトラブルとその原因

不法投棄 

廃棄物が適切に処理されず、不法投棄されることは、廃棄物処理で最も深刻なトラブルの一つです。 

原因

  • 業者が適切な許可を持っていない

  • 廃棄物が不法に処理されたことを管理者が気づかない

  • 廃棄物処理の契約内容が不明確で、処理方法が適切でない


対策

  • 廃棄物処理業者の許可証信頼性を確認する

  • 廃棄物の処理後、処理証明書を受け取り、トレーサビリティを確保する

  • 定期的に業者の監査を行い、適切に処理されているかを確認する


  • 処理費用の急増 

  • 廃棄物処理において、最初の見積もりから費用が急増することもあります。特に、特殊な廃棄物(有害廃棄物や大量の廃棄物)が発生した場合、予期せぬ費用が発生することがあります。 

原因

  • 見積もり段階で処理方法や費用の詳細が不足

  • 特殊廃棄物に対する追加費用が明記されていない

  • 廃棄物の量が予想以上に増加した


対策

  • 事前に詳細な見積もりを依頼し、料金がどのように算出されるのかを把握する

  • 特殊廃棄物が発生する可能性がある場合、追加費用の説明を受け、契約時に明記する

  • 廃棄物の量や種類に応じた適切な予測を立てる


  • 廃棄物の分別ミス 

  • 廃棄物を適切に分別せずに処理することがよくあるミスです。特に、リサイクル可能な廃棄物有害物質を含む廃棄物を分別しないと、後々リサイクルできない場合や適切に処理されない可能性があります。 

原因

  • 廃棄物分別に関する教育が不十分

  • 分別基準や方法が不明確

  • 従業員の意識不足や不注意


対策

  • 廃棄物の分別に関するガイドラインを作成し、従業員に徹底的に教育を行う

  • 分別作業をマニュアル化し、分別基準を全員に周知させる

  • 定期的に分別状況を確認し、適切に行われているかを監視する


5.2 産業廃棄物処理の費用とコスト削減

産業廃棄物の処理にはコストがかかりますが、適切な方法を選べば費用削減が可能です。以下に、コスト削減方法と注意点を解説します。


費用に影響する要素

  1. 廃棄物の種類:有害廃棄物や特殊な廃棄物は、処理費用が高くなります。

  2. 廃棄物の量:大量の廃棄物が発生すると、運搬や処理費用が増加します。

  3. 処理方法:リサイクル可能な廃棄物は、コストを抑えることができます。

  4. 業者の選定:適切な業者を選ぶことで、不要な追加費用を避けることができます。


コスト削減方法

  1. リサイクルを推進する 

    リサイクルできる素材を増やすことで、廃棄物処理費用を削減できます。

  2. 廃棄物の分別を徹底する 

    分別をしっかり行うことで、効率的に廃棄物を処理し、追加費用を防ぎます。

  3. 業者の見積もりを比較する 

    複数の業者から見積もりを取り、適正な価格で契約を結びます。

  4. 契約内容を明確にする 

    料金やサービス内容を事前にしっかり確認し、後からのトラブルを防ぎます。

  5. 発生量を予測して管理する 

    廃棄物の量を予測し、適切な運搬や処理計画を立てることで、無駄な費用を抑えます。


5.3 廃棄物処理業者の選び方

産業廃棄物処理業者の選定は、廃棄物処理の効率性法令遵守を確保するために非常に重要です。適切な業者を選ぶことで、コスト削減環境負荷軽減に繋がります。ここでは、業者選定のポイントを解説します。


業者選定のポイント

  1. 許可証の確認 

    廃棄物処理業者は、必要な許可証を持っていることが前提です。業者が持つ許可証が、収集運搬許可中間処理許可など、廃棄物の種類に応じて適切であるか確認しましょう。

  2. 過去の実績や信頼性 

    業者が過去に環境基準を守り、適切に廃棄物を処理しているか確認することが重要です。信頼できる業者に依頼することで、処理後の不法投棄やトラブルを避けられます。

  3. 費用の透明性 

    業者が提供する費用が明確であることを確認しましょう。見積もりの詳細や追加料金の有無を事前にチェックし、後で予期しない費用が発生しないようにします。

  4. 処理方法と設備 

    廃棄物の処理方法や使用する設備が、法令に準拠し、環境負荷を抑えたものかを確認します。リサイクル設備や焼却設備の有無を確認し、効率的かつ環境に配慮した処理を行っている業者を選びましょう。


6.まとめ:産業廃棄物処理を適切に行うために


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産業廃棄物の処理は、環境保護法令遵守の観点から非常に重要です。適切な処理を行うことで、企業の信頼性を守り、社会的責任を果たすことができます。


重要なポイント

  1. 廃棄物の適切な分類と管理 廃棄物を適切に分類し、リサイクル可能な廃棄物は再利用し、有害廃棄物は安全に処理することが基本です。廃棄物の種類に応じて処理方法を選び、無駄な費用を削減しましょう。


  2. 許可の取得と法令遵守 産業廃棄物を適切に処理するためには、必要な許可を取得し、法令に基づいた処理を行うことが不可欠です。許可の取得から更新まで、定期的に手続きを行い、適正管理を行うことが求められます。


  3. 業者選定の慎重さ 信頼できる廃棄物処理業者を選ぶことが、廃棄物処理のトラブル防止コスト削減に繋がります。業者の許可証や実績を確認し、明確な契約を交わすことが重要です。


  4. コスト削減の工夫 廃棄物のリサイクルや分別を徹底することで、処理費用を削減することができます。また、複数の業者から見積もりを取り、適正な価格で契約することも重要です。


  5. トラブル防止と対応策 廃棄物処理における頻出トラブルを未然に防ぐため、事前の計画監視体制を整え、トラブルが発生した場合に迅速に対応できるようにしましょう。


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